課題作品部門
課題作品部門は、どれも難易度が高かったと思うが、応募の4作品ともハイレベルだった。
中でも新立作品「高野聖」は、泉鏡花の妖しく美しい幻想世界をうまく表現しており、思わず見入ってしまう。
また、STUDIO F+作品「宇宙戦隊」も計算されたチープさで、カットノベルに「笑い」という新風を吹き込んだ。
フリー部門
フリー部門は、選ばれた6作品中4作品がアニメーションという展開。
課題作品と違い、自分で作品を選べるだけに、自由な発想の面白い作品が揃った。
水井作品「風の又三郎」と「舞姫」は、ペイント・オン・グラスという技法を使った力作だ。
次々と変わる画に目を奪われる。
もりチャン作品「蜘蛛の糸」は、年代物のフィルムを観ているかのような映像技法が、独特の味わいを出しており面白い。
NODYNADY FILMS作品「注文の多い料理店」は、音の使い方が効果的であり、軽快なテンポが観る者を飽きさせない。